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栽培日記~始まり~




 という訳で唐突に始まりました新シリーズ。
 いつものように続きから、どうぞ。



 リリィが日向でビールをかっくらっていた其の日は、特に何も無い予定であった。
 強いて言えば焼酎のボトルが空いたから追加購入に行かなきゃナー、とか、其の程度に過ぎない。
 ラピピも椿の所で、ユッキー達は金稼ぎという名の仕事。マンルーンも其れについて行ったし、クーガや諷雫は何処で何をしていても分からない。
 其れに輪を掛けて、彼女のマスターの行動原理など考えるだけ無駄というレベル。
 故に、自室でのんびり、ゆっくりと酒を――

「戻ったぞー」
「ブフゥッ?!」
 吹いた。
 まさに今、想像した通りのボロボロの格好でヴァントが帰宅。ヴァントの方は邂逅一番に吹いたリリィを怪訝そうに見ている。
「……どうした」
「エホッ、えほっ……いあごめん何でもない、どったんマスター?」
 予想外の相手の出現に思わず動揺したが、落ち着いて聞きなおす。
 旅立ったのは三日前、普段なら最低後二日は帰ってこないのに――
「……待て、マスター。其の、背負ってるの何?」
 背中に隠してるつもりなのか単純に背負ってるのかわからないが、普段大剣がある場所に全く違う物が括られている。
 其の表情は普段通りで――頭のどこかで警鐘が鳴り響いている気がする。
 彼は大儀そうに背中の包みを床に下ろしてから、一言。
「育てろ――以上」
 簡潔というにも、余りに短すぎる言の葉。
「……えっ?」
「じゃぁ、後は任せたぞ」
 言い残して、彼は入ってきた扉から外へと去ってゆく。すべき事は済んだとばかりに。
 リリィが再起動したのは、其の数秒後。
「ちょ、ちょっと待て馬鹿マスタァァッ!?」
 慌てて部屋から飛び出すも――既に若干以上手遅れだった。
 廊下の左右どちらにも、マスターの姿は影すら見えない。
 ――また旅に出やがった。
 面倒事押し付けやがった、という感情が言葉にあふれ出しそうになるが、一旦自重して、飲み込む。
 目の前には、包みに覆われた何か。育てろ、ということは動物か。
 ――まさかナベリウスパパガイ?
 人の言葉を真似る鮮やかな青い鳥を思い出す。が、それにしては羽音が聞こえてこない。
 ――寝てる、とか?
 細長いテントみたいな包みを、とりあえず外してみる。
 保護の為か支柱みたいなのに覆われていたのは――鮮やかな緑。
 広い場所に出れて安心したかのようにふわりと揺れ、水浴びでもしたのか少しだけ水を滴らせている。 
 というか、動物じゃなかった。
 ――植物、だと……?!
 植物――物言わぬ存在は、ただそこに佇んでいるだけ。頂点の葉はまだ小さく、成長途上と分かる。下の方――根っこ、とやらはどうも布に覆われてるようだ。
 動物なら、悪さしたら物理的躾、鳴き続けてたら適当に餌食わせてやってりゃいいやと、軽い気持ちで考えてたのに――植物、だと(大事なことなので二回)。
「……どうしよ、これ」
 リリィは一人、途方にくれた。


 ――あとがき。
 ちとリアル事情で植物を育てる事になりまして。
 その育ててる最中の様子を、PSO2メンバーというかリリィに代弁して貰おうかと思い、始まっちゃいました栽培日記。
 SS形式による短い作品群となると思いますので、良ければ気楽に楽しんで行って下さいー。
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テーマ : ファンタシースターオンライン2
ジャンル : オンラインゲーム

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 PSO2世界を旅する、気楽な放浪者の綴り草です。
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