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EP3 初日。

「よしよーし……あぁもー! この台狂ってんじゃないの! 人のコインどんどん飲み込んでさー!」
 ガンガンと、苛立ちをまき散らしてスロット台を蹴り続ける青髪の少女。サポートらしい小さな背丈に関わらず、側に重ねた麦酒缶は四本目に突入していた。
 目の前でリールが回り、画面右のサマーラッピーはテクテクと歩くだけ。
 少女の台がまた激しく揺れた。


「――ユキナミさん、どうでした?」
「こっちも駄目。僕らホント駄目だね、こういう賭事」
「……何で、何で一回も揃わないの……」
 長髪を寂しげに触りながら、少女が涙混じりに呟くのに、ユキナミと呼ばれた少年も肩を落とした。
 周囲からは憐憫に満ちた視線が二人に投げられている。彼ら二人については、サマーラッピーの絵柄すら揃ったことがない程の不運に呑まれていた、とだけ記載する。
「最後にシューターだけ、やってこうか……」
「傘傘まみれはもうヤです……」


「むー」
 カシャン、と回転が停止したリールの中、7の文字列が斜めに三つ。ジャラジャラと吐き出されるコインを見ながら、その少女は口を尖らせていた。
「……おもしろくない」
 くるくると回り始めたリールの中で、かぼちゃ頭が三つ揃う。されど、楽しくもなさそうに、少女はまたレバーを引いた。
「つまんないー」
 先の二人が見たら大喧嘩になりそうな言葉の中で、少女はなおも不貞腐れて呟いた。
「ぴ、ぴ、ぴー!」
 その後ろに居た黄色い鳥だけは、ころころと動きを変えるスロット内の同族の様子に楽しそうにしていたが。


「なぁ、ウルク。良かったのか、これで」
「……そ、そんだけ皆が楽しんでるなら、まぁ……」
 カジノ入り口のバー内にて、ロビー設営責任者である少女は冷や汗を流しながら、カジノに集うアークス達の光景を見回した。
 実際、アークス関係のエリアにはこうした遊戯施設という物は少なかった。初日というのもあるが、スロットが埋まるレベルの盛況ぶりは、本来は諸手を上げて喜ぶところだ。
 ただ、相席している放浪者は、一言だけ呟いた。
「クエスト出撃者の大幅減さえなければな」
「あ、あはは……どうしよう」
「知るか」
 青年はグラスに残ったウイスキーを飲み干して、付き合ってられんとばかりにロビーへと歩きだした。



 PSO2、エピソード3。
 初日の彼らの様子でした。
 なお、自分はコインを16倍にするために一日籠もっていたことだけ書き添えておきます。
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非公開コメント

ご利用は計画的に。

これ、ゲーム内容変わってる気がするw
これメインのヤツおるやろw

Re: ご利用は計画的に。

<り~ぜさん
 滅茶苦茶多いよ(・・?)
 自分もカジノにいることスッゲー多いし。
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Author:ヴァント
 PSO2世界を旅する、気楽な放浪者の綴り草です。
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